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決算書を味方にできる社長は、自由に手が打てる

  • 15 時間前
  • 読了時間: 3分


社長さんと話していて、ここ数年いちばん増えた相談がこれです。


「売上は悪くないはずなのに、なんか不安が消えない」

「銀行に説明するとき、いつもモヤッとする」

「税金を減らしたい気持ちはある。でも、どこまでやっていいのか分からない」


この“モヤッと”の正体は、だいたい決まっています。決算書が「自社の経営判断の道具」になっていないんですね。


そもそも、赤字の会社は多い(だから油断すると普通に赤字になる)


国税庁の「会社標本調査(令和5年分)」では、欠損法人(赤字)の割合が61.0%とされています。つまり、世の中の会社は「赤字のほうが多数派」です。


なので、黒字を続けるのは“気合い”よりも、仕組みです。私はこれを「決算書の磨き方」と呼んでいます。


私が社長に必ず見るように言う3点(PLより先にここ)


1) 純資産:会社の「地力」

黒字の会社って、派手なことをしていないのに倒れにくい。理由は単純で、純資産が厚いからです。逆に、毎年そこそこ利益が出ているのに純資産が増えない会社は、どこかで血が流れています。


よくある例(製造業)

  • 利益は出ているのに、在庫の管理が弱くてロスが溜まる

  • 設備投資の判断が場当たり的で、減価償却と資金繰りが噛み合わない→ こういう会社は、決算書に「疲れ」が出ます。


2) 現預金:会社の「体力」

銀行が何を見ているか…という話の前に、まずは社長自身が見るべきです。現預金が薄いと、判断が全部“近視眼”になります。採用も、広告も、値上げ交渉も、怖くなる。


よくある例(飲食)

  • 月の売上は良いのに、支払いサイトがきつくて毎月末にヒヤヒヤ→ これは、PLの問題じゃなくて「資金繰り設計」の問題です。


3) 役員貸付金・仮払:会社の「信用の傷」

ここは少し耳が痛い話かもしれませんが、役員貸付金が増えると、金融機関はかなり厳しく見ます。社長からすると「一時的」「すぐ戻す」なんですが、外から見ると“公私混同”に見えやすいです。


よくある例(建設)

  • 現場の立替や出張費を仮払で回して、精算が遅れて残高が残る→ 1年後、決算書に“よく分からない残高”として残り、説明コストが爆増します。


決算書を「磨く」って、結局なにをするのか


私は、難しい理屈より、次の3つを社内ルールにしてしまうのが早いと思っています。


  1. 月次を翌月中に締める 融資のため…というより、社長の判断のためです。月次が遅い会社は、経営の反射神経が鈍ります。

  2. 社長のお金の出入りを透明化する(会社口座の一本化) 「社長が一番ルールを守る」。結局これが組織の空気を作ります。

  3. 節税は“体力を落とさない範囲”でやる 税金は確かに痛い。でも、利益を潰しすぎると、会社の筋肉(純資産)が付かない。 私は社長に「節税はダイエット、やり過ぎると倒れる」と言っています。


最後に:数字は、社長の味方にできる


ドラッカーの言葉に「測定できないものは管理できない」という趣旨の有名な話がありますが、私はこう言い換えています。


“数字が怖い社長ほど、数字に追い込まれる”“数字を味方にした社長ほど、自由に打てる手が増える”

決算書は、税務署に出すための紙ではなく、社長の「判断を早くする装置」です。

今日からでいいので、まずは ①純資産 ②現預金 ③役員貸付金(仮払含む) の3点だけ、毎月見てください。会社の景色が変わります。

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