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融資が通る会社はやっているー銀行に出す「筋書き」最小セット

  • 1 日前
  • 読了時間: 4分



銀行融資は「お願い」ではなく、「筋書き」を見せる


「売上はそこそこ戻ってきた。でも、運転資金の不安が消えない」「黒字なのに、なぜか追加融資がスムーズに進まない」「銀行に何をどう説明すればいいのか、毎回モヤっとする」


中小企業の社長と話していると、融資の相談はだいたいこの3パターンに集約されます。


で、ここでズバッと言ってしまうと――


銀行融資って、“お願い”の世界じゃないんですよね。


銀行が欲しいのは気合いでも熱意でもなく、「融資が筋の通ったストーリーになっているか」です。

私はこれを勝手に「筋書き」と呼んでいます。銀行にとって融資は、筋書きのないドラマにはできません。逆に言うと、筋書き(=数字で説明された計画)が出てくる会社は、話が早いことが多いです。


銀行が見ているのは、結局この3点です


細かいチェック項目はいろいろありますが、社長向けにまとめるならここです。


① 何に使い、どう効くのか(資金使途と資金効果)

② どう返すのか(返済財源=利益とキャッシュ)

③ 万が一の耐久力はあるか(BSの健全性=自己資本・資産負債の状態)


つまり銀行は社長の「夢」を否定しているわけじゃなく、”「数字に翻訳されていない夢は審査できない”だけなんです。具体的にいうと、以下のように翻訳する必要があるのです。


事例①:設備投資なのに、話が“運転資金”になっている社長


製造業の社長によくあるケース。

「新しい機械を入れたい。とりあえず3,000万借りたい」

このとき頭の中では、だいたいこうなっています。


  • 機械も買う

  • ついでに運転資金も厚めに持ちたい


気持ちは分かります。分かるんですが、銀行側の頭はこう動きます。


  • 設備資金なら、買った機械が資産計上され、減価償却で費用化される

  • だから返済期間は、耐用年数と整合しているかを見たい

  • なのに話が運転資金っぽいと、資金使途が曖昧になって審査が止まる


ここで必要なのは、熱意じゃなく“翻訳”です。


  • その機械で 生産能力が何%上がるのか

  • 粗利が いくら増えるのか

  • 固定費・外注費の増分を引いて 営業利益がいくら増えるのか

  • その利益で 年間返済はいくら可能なのか


この筋書きがあると、銀行は判断できます。


事例②:黒字なのに、なぜか融資がスムーズにいかない会社


「利益も出てるし税金も払ってる。なのに保証付きばかりでプロパーが出ない」この相談、かなり多いです。

原因のひとつは、社長がPL(損益計算書)だけを見ていること。銀行はPLよりBS(貸借対照表)を重視しがちです。

たとえば、節税目的の保険を積んでいたり、使っていない資産を抱えたままだったりすると、BSが濁ります。銀行からすると「いざという時に耐えられるか(自己資本・換金性)」が読みづらい。

渋沢栄一の『論語と算盤』が引き合いに出されることがありますが、財務も同じです。“算盤”はPLだけではなく、BSとキャッシュも含めた全体像です。



事例③:「資金繰り表」がない会社は、地図なしで航海している


資金繰り表がないまま融資相談に行く社長、まだまだ多いです。でも銀行側はこう思っています。

「で、毎月の入出金の波は? 返済が始まったら資金ショートしない?」

融資は“返せるか”がすべてです。そして、返せるかどうかは最終的に キャッシュ(資金繰り)で決まります。

今みたいに、返済が本格化してくる局面では、資金繰りを見せられる会社ほど強い。これはもう例外がありません。

今日からできる「融資の筋書き」最小セット

私はまず、これを1枚にまとめることを勧めています。


  • ① 借りる目的(何に使うか)

  • ② いつまでに、いくら必要か

  • ③ 借りた結果、売上・粗利・固定費がどう動くか(損益計画)

  • ④ 月次の資金繰り(最低12か月)

  • ⑤ 返済額と返済原資(営業利益+減価償却のイメージでOK)

  • ⑥ 主要借入の一覧(銀行別・目的別・返済額)


ここまで揃うと、融資は「会話」から「審査」へ進みます。銀行員も忙しいので、判断材料が先に出る会社ほど話が早いんです。

まとめ:銀行は敵ではない。取扱説明書が要るだけ


銀行融資は、社長が下手に出て「お願いします」と言う世界ではなく、対等に“筋書き(数字の説明)”を提示して進める世界です。

だからこそ、社長がやるべきことはシンプル。


気持ちを伝える前に、数字の筋書きを渡す。


これだけで、融資のストレスは驚くほど減ります。そして何より、社長の経営判断がブレなくなります。


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