小さくても勝てます。小規模企業のための「戦場×数字×即決」
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「実は、儲かるかどうかは最初の戦略で決まってます」ー私が、ランチェスター戦略の解説を中心に開催しているオンライン社長塾では、このようなことを言っています。(オンライン社長塾はこのページですhttps://president-school.online/ )
儲かるかどうかは、社長が“どこで戦うか(戦場)”と“どう動くか(意思決定の速度)”で、かなりの部分が決まります。
最近の倒産動向を見ても、中小企業を取り巻く環境は甘くありません。
帝国データバンクの集計では、2025年の全国企業倒産は1万261件で12年ぶりに1万件を超えています。負債は小規模化しつつ、物価高・人手不足・金利上昇が中小企業の利益を圧迫する、という見立てです。 (TDB)さらに2026年1月だけでも861件(前年差+3.7%)という数字が出ており、負債5,000万円未満が構成比6割超というのも、現場感覚として頷けます。 (TDB)
では、こんな局面で「小規模でも大手に邪魔されずに生き残る」ために、社長がやるべき“コレ”は何か。
私は結局、次の3点に集約されると思っています。
1. 戦場をズラす(=穴場を作る/見つける)
大手と同じ土俵で、同じ商品・同じ売り方で勝つのは、確率的に無理ゲーです。会計的に言えば、粗利率が低い市場で、固定費(人件費・家賃・広告)が重い構造に入った瞬間、資本力の差がそのまま勝敗になります。
私が見てきた「戦場をズラした会社」の典型例は、例えばこんな感じです。
町工場:大手の量産部品は捨てて、小ロット・短納期・図面の相談込みだけに絞る→ 単価が上がり、値引き交渉が減る。結果として粗利が残る。
建設系:何でも屋をやめて、**“雨漏りだけ”“外壁クラックだけ”**みたいに一点突破→ 見積の比較対象が減り、営業コストが下がる。
士業・コンサル:サービスを盛り盛りにせず、**「月次決算を10営業日以内に出す」**など“成果物を一つに固定”→ オペレーションが安定し、紹介が起きる。
ポイントは「ニッチを狙う」ではなく、“大手が嫌がる条件”を自社の標準仕様にすることです。小さい会社は、やれることが限られる。だからこそ、限り方を設計すると強い。
2. 数字で決める(=判断を早くする)
経営者の仕事は、つまるところ意思決定です。そして意思決定の質は、精神論よりも「数字」で上がります。
ここでいう数字は、難しい管理会計のシステムを作れという話ではなくて、
粗利(できれば商品別・客先別)
固定費(特に人件費と家賃)
手元資金と、今後3か月の資金繰り
借入金利の上昇耐性(利息が増えたとき耐えられるか)
この最低この4つが見えるようにしていれば、かなり判断は速くなります。
またこの4つが見えていても赤字部門を「社長の思い」で引っ張ると、全体が沈みます。私は昔から、利益を「倒産回避のためのもの」とだけ捉えるのは浅いと思っていて、利益は“経営が健全に回っているか/お客様に価値が届いているか”の指標でもあると考えています。
判断力は要は経営者としての現実を見て、決めて、やるということです。
3. 後回しをやめる(=即断即決即実行)
大手企業は稟議や部門間での調整が必要で、動きが遅い。
一方、小さい会社は社長の一存で動ける。大手にない機動力が小規模企業にあります。
ここに勝ち筋があります。大手は資本と人材を生かした総力戦をしかけてきますが、ゆっくり動きます。
それに対抗して、小企業は機動力を生かして機動戦を戦うのです。
ところが現実には、危ない会社ほど
インフレ下における値上げを後回し
人の問題(採用・育成・配置転換)を先送り
資金繰りを考える時間を確保できず、資金手当てが遅れる
これをやります。
私の実務感覚でも、「もっと早ければ、打てる手はたくさんあったのに」という局面は本当に多いです。
経営は、症状が軽いうちなら“薬”で治りますが、重症化すると“手術”になります。手術は痛いし、成功率も下がります。
経営は、早めに動くことが必要なのです。
今日からできる「社長のコレ」チェックリスト
最後に、明日からの行動に落とすなら、私はこの5つをおすすめします。
売上トップ10の粗利を並べる(客先別でOK)
赤字の取引を「やめる基準」で線引きする(例:粗利率○%未満は縮小)
値上げのテンプレ文を作って、今月3社に打診(先延ばし禁止)
資金繰りの3か月先を毎月更新(不安を数字に変える)
自社の“戦場”を一文で言えるようにする(例:「小ロット短納期の〇〇専門」)
小規模企業が生き残る道は、気合や根性だけではなく、構造(どこで戦うか)× 数字(何で決めるか)× スピード(いつ動くか)で作れます。
経営者の心の火が弱ると、判断が遅れ、先送りが増え、会社が静かに沈み始める──これは現場で何度も見てきました。逆に言えば、社長が戦場を選び直し、数字で決め、即動く会社は、規模が小さくてもちゃんと勝てます。…ということで、今日の結論はシンプルです。
「儲かるかどうか」は、社長が“戦場・数字・スピード”を整えた瞬間から、かなり決まります。









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