【資金繰りの知恵】日本政策金融公庫は「半分返したらまた借りる」が鉄則な理由
- 1月20日
- 読了時間: 3分

こんにちは。いちご会計事務所の足立です。
前回のブログでは、お金の不安をなくすために「資金繰り表」で未来を可視化することの大切さをお伝えしました。数字が見えてくると、次に考えるべきは**「どうやって手元資金を厚く保つか」**という具体的な対策です。
中小企業の強い味方といえば、日本政策金融公庫(公庫)さんですよね。 実は、公庫さんとのお付き合いには、意外と知られていない「賢いタイミング」があるのをご存知でしょうか?
今日は、資金繰りを安定させるための「折り返し融資」の活用術についてお話しします。
1. 「40%〜50%」返済したら次の融資のタイミング
公庫さんから融資を受けて数年。「順調に返済が進んでいるな」と思った時こそが、実は次の融資を相談する絶好のタイミングです。
目安は、当初の借入額の4割から半分ほどを返し終えた時期です。
「せっかく借金が減ったのに、また借りるの?」と思われるかもしれません。しかし、現金の残高を一定以上に保ち続けることは、経営の安定感を格段に高めます。これを私たちは「折り返し融資」と呼んでいます。
2. 金利3%は「高い」か「安い」か?
最近の公庫(国民生活事業)さんの金利は3%前後になることもあります。地銀や信金さんの1%台と比べると、確かに「高い」と感じるでしょう。
しかし、こう考えてみてください。 公庫さんとのお付き合いを続けることは、「いざという時のための究極の保険」を掛けているのと同じなのです。
3. 公庫と取引を続けるべき「BCP対策」としてのメリット
公庫さんと取引を継続し、返済実績を積み上げることには、金利以上のメリットがあります。
災害や経済危機の時に「真っ先」に動いてくれる 自然災害や不測の事態が起きた際、民間の金融機関は保証協会の決定を待つため、対応に時間がかかることがあります。一方、政府系である公庫さんは、緊急時の資金供給が非常にスピーディーです。
保証協会の枠を温存できる 公庫さんは保証協会を使いません。公庫で2,000万円ほどを借り続けておけば、いざという時のための「民間の保証枠(無担保8,000万円)」を丸々残しておくことができます。
民間銀行からの評価が上がる 公庫から借りたお金をメインバンクの口座に預けておけば、「手元資金が厚い信頼できる会社だ」と評価され、民間からの追加融資も引き出しやすくなります。
4. 賢い借り方「一本化」のススメ
折り返し融資を受ける際、そのまま追加で借りると毎月の返済額が増えて、逆に資金繰りを圧迫してしまうことがあります。
そこで、「一本化(借換)」を検討しましょう。 例えば、残り500万円の借入がある状態で、新たに1,000万円の融資を受け、古い500万円を完済してまとめます。
こうすることで、手元には差額の500万円が残り、返済期間を延ばすことで毎月の返済額を抑えながら、キャッシュを増やすことが可能になります。
まとめ:向こうからの連絡を待たずに「自分から」
以前は公庫さんの方から「そろそろ折り返しませんか?」と連絡が来ることもありましたが、最近は非常に多忙なため、経営者さまからアクションを起こさないと気づいてもらえないケースが増えています。
「うちは半分くらい返したかな?」と思ったら、ぜひ一度通帳や返済予定表をチェックしてみてください。
インターネットからの申し込みも非常にスムーズになっています。もし、「自分の会社は今、追加で借りられる状態か?」「一本化すると返済額はどう変わるか?」と不安な方は、いちご会計事務所へお気軽にご相談ください。
「保険料」としての金利を惜しまず、常に現金を厚く持っておくこと。 それが、どんな荒波が来ても倒れない「強い経営」の秘訣です。





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