新規取引銀行を増したい場合の注意点(その1)
更新日:2022年9月26日
創業融資だけでなく、現在取引している銀行の数を、新規に増やしたいという場合も多いと思います。その場合の注意点を書いてみます。

お金を貸してもらえないから、新規取引銀行を探すというのはダメ
正直に言いますと、新規取引銀行を増やすのは簡単ではありません。
なぜなら、取引銀行があるのに増やしたいということは、なにか事情があるからという思われるからです。
そのため、例えば赤字になってから貸してもらえないから別を探すというのは、良い方法ではありません。
経営状況が黒字でいいときから、計画的に取引銀行を増やすように意識していなければなりません。
いきなりアポイントなく窓口に行くのもアウト
また、アポイントも無く窓口にいきなり融資相談に行くのも、同じ理由から良くありません。
銀行は、なにか事情があるから来たのだろうと警戒すべき客として対応します。仮に経営状況等がそうでないとしても、銀行は経営状況とあわせて”人”を見ますので、信用力という面ではマイナススタートとなります。
基本的に、銀行は自分から貸してくださいという会社は、信用しないという性質がありますから、ここは注意が必要です。
新規取引銀行探しは紹介から
新規取引銀行を探すのは、まず紹介からが基本です。
まず紹介する相手として良いのは、融資先の社長の紹介です。紹介者の企業の信用があるので、窓口でいきなり相談するより断然プラスです。
特に大口の優良貸出先の会社からであれば上得意なので、担当者も無下にはできないので、真剣に考えてくれる可能性が高くなります。
また、顧問の税理士事務所からの紹介も強いです。
日々の会社の状況を知っている税理士は、銀行からすれば信用力がある存在です(その意味でも、銀行対策で税理士がいることは大事です)。
また、日頃より銀行と情報交換している税理士であれば、その税理士が信頼感は高いので、そういう方にお願いするのも、考え方と思います。
銀行の飛び込み営業を無視しない
銀行は時々飛び込みで営業してくることがあります。
この場合は、できるだけ対応するようにした方がいいです。
なぜならば、むやみやたらに飛びこみ営業しないのが銀行だからです。
ある程度、相手を調べてから来ている事が多いです。
それは、問題のある会社や赤字の会社に飛び込みをしてしまうと、お金を貸せないばかりかトラブルのもとになるからです。
このような理由から、会社に興味があるというのが銀行の飛び込み営業ですので、話を聞いてあげるといいというのが、私の持論です。
そこで条件が合わなかったとしても、現在の取引銀行に対する条件交渉の材料にもなりますので、無駄にはなりません。
民間調査会社の利用
また、銀行が飛び込み先を決めるのに、東京商工リサーチや帝国データバンクを利用することも多いと聞きます。
この評点が高い会社に営業先としてピックアップして営業することもあります。
その意味ではある程度の大きさの会社になれば、他の取引先も信用調査に利用することも多くなりますので、民間調査会社の調査依頼などには積極的に応答した方が、特になることがあるかも知れません。
次回は新規取引の際、銀行はどこを見るのかを書いてみますね。
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