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利益が伸びない会社は「粗利÷人件費」を見ていない

  • 1 日前
  • 読了時間: 4分

固定費の本丸は「人件費」—粗利÷人件費で、会社の体力が決まる

社長さんと決算の打ち合わせをしていると、最近よく聞く言葉があります。

「固定費、もう削れるところが無いんですよね…」

この感覚、私はかなり正しいと思っています。というのも、中小企業の固定費で一番ウェイトが大きいのは、たいてい人件費だからです。家賃や通信費を見直しても、残るのは最後に人件費。ここを雑に削ると、現場は回らないし、サービス品質も落ち、売上も落ちてしまう。結果、会社の体力が弱っていきます。

だから固定費を語るとき、私はまずこう聞くようにしています。

「人件費1円あたり、粗利をいくら生んでいますか?」

固定費改善の本丸は「節約」よりも、ここだと思うんですね。


人件費の効率は「粗利 ÷ 人件費」で見る

難しい言い方をすると生産性ですが、現場ではこれだけで十分です。

  • 粗利 ÷ 人件費(人件費1円あたり、粗利をいくら生むか)

たとえば、

  • 人件費1000万円で粗利4000万円→ 粗利/人件費=4.0倍

ここで重要なのは、売上ではなく粗利で見ることです。売上が伸びても、値引きや原価増で粗利が残らないことは普通に起こります。経営の体力は、最後に残る粗利で決まります。

要は、「人を増やせば売上が増える」ではなく、“同じ人件費で、どれだけ粗利を増やせるか”が勝負ということです。


固定費改善は「削る」より「効率を上げる」

固定費改善というと、

  • 家賃を下げる

  • サブスクを解約する

  • 通信費を見直す

みたいな話になりがちです。もちろん大事です。ただ、これはどこかで限界が来ます。

そして、人件費は簡単に削れません。削りすぎれば現場が崩れます。だからここで発想を変える。

  • 固定費を「削る」より

  • 固定費(人件費)の「効率」を上げる

つまり、粗利÷人件費を上げる方向に舵を切る。これが私は一番健全だと思っています。


人件費効率を上げる「王道」は、営業の仕組み化・自動化

粗利÷人件費を上げるには、結局こういうことです。

  • 粗利が増えるか

  • 同じ人数で回るか

この2つの掛け算で決まります。

中小企業で取り組みやすく、効果が出やすいのが、私は営業の仕組み化・自動化だと思っています。理由は単純で、営業は多くの会社で「取りこぼし」が起きているからです。

  • 返信が遅い

  • 追客が漏れる

  • 過去客が放置される

  • 営業が属人化している

このあたりが原因で、実力以前に機会損失が起きている会社が本当に多い。売れないというより、売れる芽を落としているんですね。


営業を「人海戦術」から「自動化」に寄せて、固定費の効率を上げる

たとえば新規開拓。

  • 月30万円で営業代行を入れる(固定)→ 月30万円で営業の仕組み(自動化)を作り、同じ固定費で商談数を増やす

イメージとしては、営業マンを増やすのではなく、営業マンの動きを増やす仕組みを作る感じです。

具体的には、こういうものです。

  • 問い合わせフォーム → 自動返信(即レス) → 日程調整の自動化

  • 見込み客へのステップ配信(メール/LINE)で温度感を上げる

  • 過去客・休眠客へ定期フォローを自動化して掘り起こしを増やす

  • 営業資料・提案をテンプレ化し、CRMで進捗管理を標準化する

こういう仕組みは、最初は「設計・設定」の手間や外注費がかかるので、固定費っぽく見えます。しかし回りだすと、同じ人件費で処理できる案件数が増え、粗利が増える

固定費(人件費)は、削るよりも、回転数を上げて粗利を増やすほうが経営は強くなります。


事例:人件費を増やしていないのに、粗利が増える会社の共通点

ここで、現場でよく見る例を3つ挙げます。

例1:建設業(見積り提出が遅くて負ける会社)

受注できない理由が、品質でも価格でもなく「見積りが遅い」。そこで、見積テンプレと原価データの整備、提出フローの標準化をやる。すると、同じ人数でも初動が速くなり、受注率が上がり、結果粗利が増える

例2:士業・コンサル(追客が属人的な会社)

問い合わせが来たのに、返信が翌日。これだけで失注します。「自動返信+日程調整+事前ヒアリング」を仕組みにすると、面談設定率が上がり、同じ人数でも商談が増える。結果、粗利÷人件費が改善する。

例3:小売・EC(休眠客が眠ったままの会社)

新規集客に広告費をかける一方、過去客に何もしていない。定期案内や再購入導線を整えると、同じ人数でもリピートが増える。結果、粗利が積み上がる

共通点はひとつで、「人を増やす前に、流れ(仕組み)を変えている」ということです。


最後に:人件費は“コスト”ではなく、“粗利を生む投資”である

私は会計士・税理士としていろんな決算書を見ますが、最終的に会社の強さを決めるのは、やはり人件費の使い方です。

  • 人件費を「削る対象」としか見ていない会社は、弱っていく

  • 人件費を「粗利を生む投資」と見ている会社は、強くなる

その分岐点が、今日の問いです。

「人件費1円あたり、粗利をいくら生んでいるか?」

固定費改善というと節約話になりやすいですが、本丸は人件費効率=粗利を回収する力です。そのための第一歩として、営業の仕組み化・自動化に取り組む。これは今の時代に合った、筋の良い一手だと私は思っています。


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