「借金で借金を返す」自転車操業から自力で脱出する3つの処方箋
- 1月20日
- 読了時間: 4分

公認会計士・税理士として、日々多くの経営者さまと向き合っている私が、中小企業の社長向けに分かりやすく資金繰りについてブログ記事にまとめました。
こんにちは。所長の会計士・税理士の足立です。
先日、知り合いの社長さんから顔面蒼白で相談を受けました。
「先生、いよいよ手元の現金が心細くなってきました。今月を乗り切るために、また別の銀行から借りるしかないんです……」
いわゆる「自転車操業」の状態です。
実は、多くの中小企業がこの状態に陥っています。しかも恐ろしいことに、社長自身が「うちは自転車操業だ」と気づいていないケースが本当に多いんです。
今日は、赤字から抜け出し、会社を一生潰さないための「お金の守り方」についてお話しします。
1. 「利益が出ているのに金がない」…それは立派な自転車操業です
「うちは黒字だから大丈夫」と思っていませんか?
実は、損益計算書(PL)で営業利益が出ていても、自転車操業になっている会社はたくさんあります。
チェックポイント:毎年、設備投資をするわけでもないのに、新しい融資(折り返し融資)を受け続けていませんか?
もしそうなら、それは「借金を返すために、新しい借金をしている」状態です。本来、日々の経費や借金の返済は、商売で稼いだ「利益」の中から支払うべきもの。それができずに融資に頼っているのは、いつ止まるかわからない自転車を漕ぎ続けているのと同じです。
2. 自転車を漕ぎ続けると、最後に待っている「地獄」
この状態を放置すると、遅かれ早かれ「終わり」が来ます。
銀行のストップ: 銀行は無限に貸してくれません。ある日突然「これ以上の追加融資はできません」と言われた瞬間、資金ショート=倒産です。
判断力の低下: お金がなくなると、社長は夜も眠れず、精神的に追い詰められます。すると、普段なら絶対に手を出さない「怪しい儲け話(詐欺)」に引っかかったり、最悪の選択を考えてしまったりするようになります。
私の知る社長でも、真面目で明るい方だったのに、資金繰りのストレスで別人のようになってしまった方を何人も見てきました。そうなる前に、自力で止める勇気が必要です。
3. 自転車操業を「自力で」脱出するための3ステップ
では、どうすればこの負のスパイラルから抜け出せるのか。具体的な処方箋は3つです。
① 「適正な資金調達」に組み替える
お金の借り方を間違えているケースが非常に多いです。
例えば、5年で返すべき運転資金を1年や2年の短期で借りていれば、毎月の返済額が大きすぎて首が回らなくなるのは当然です。これを銀行と交渉し、実態に合った長期の返済計画に組み替えることで、キャッシュフローを劇的に改善できる場合があります。
② 「資金繰り表」を自分で作る
「通帳の残高を見て判断している」という社長、今すぐ改めてください。
資金繰り表は、経営者の「羅針盤」です。 3ヶ月先、半年先にお金がどう動くかを見える化すれば、「なぜお金が足りないのか」の正体が見えてきます。正体がわかれば、対策が打てます。
③ 「入りを増やし、出を減らす」を徹底する
当たり前ですが、これが一番効きます。
出を減らす: 支払いを止める場合は、必ず「事前の相談」が鉄則です。税金、社会保険、銀行返済、仕入れ先。黙って止めるのは最悪です。誠意を持って相談すれば、道が開けることもあります。
入りを増やす: 利益率の低い仕事を見直す、回収漏れをなくすなど、泥臭い改善を積み上げましょう。
最後に:数字を見ない経営者は「話になりません」
厳しい言い方かもしれませんが、「数字は苦手だから税理士に丸投げ」という社長が、今の時代を生き残るのは不可能です。
成功している経営者は、例外なく数字に強い。
少なくとも、自分の会社のキャッシュフロー(現金がどう動いているか)だけは、誰よりも把握していなければなりません。
「気づいた時には手遅れ」が一番悲しいことです。
まずは今日から、自社の借入状況と資金繰りを直視することから始めましょう。
「うちの資金繰り、一度見てほしい」と思われた社長へ。
まずはあなたの会社の「現状の健康診断」から始めてみませんか?具体的な資金繰り表の作り方や、銀行交渉のアドバイスも可能です。
次は私と一緒に、現状の借入一覧表を作ってみませんか? どこに無理があるか、すぐに分かりますよ。





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